フィリピンにおけるCool Innovation 生鮮コールドチェーンの導入事例
Cool Innovationがフィリピンで行った実証実験は、彼らの技術が収穫後の損失とエネルギー消費を大幅に削減し、価値の高い作物の品質を維持できることを示しました。より多くの農産物を最高の状態で保つことで、比較的貧しい地域の農家がより高い収入を得ることも可能になり、SDGs目標達成に大きく役立つと考えます。
8/19/2024
フィリピンのような熱帯の国では、果物や野菜などの高価値作物は、高温や相対湿度の高さによって早期に熟す傾向があります。言い換えれば、これらの作物の保存期間は短くなりますが、フィリピンでは、農業が国のGDPの約8.9%を占め、労働力の24%が農業に従事しています(2022年)。
これらの農産物は、サプライチェーン内での食品流通過程で一般的に浪費されてしまいます。このような大きな損失の主な原因として、農産物の特性、国の熱帯気候、収穫後のインフラと施設の不足、取り扱い方法、そして多層的な流通システム問題が挙げられます。
フィリピンでは、収穫後の損失が最大50%に達することが記録されており、これは、収穫、選別、包装、畑からの輸送、消費者への流通に至るまでの過程で発生しています(出典:Food Loss in the Food Value Chain: The Philippine Agriculture Scenario (Mopera, 2016)。
Cool Innovationは、フィリピンにて実証実験を行い、ベンゲットからマニラ、そしてパラワンまで、1,100キロメートルにわたり、19日間で1.5トンの果物と野菜を輸送しました。
通常、これらの農産物はグレードA(ホテル品質)とグレードB(割引品質)に分類されますが、通常の条件では、少なくとも40%の農産物がリジェクトされ(食品ロス)、都市に到着するまでにほとんどがグレードBに劣化します。
Cool Innovationの技術を使用することで、損失は40%から4.5%に減少し、エネルギー消費も51%削減され、農家からの仕入れコストに基づいて約2,100アメリカドルの節約が実現しました。
この2,100ドルは節約された35.5%の商品購入のコストであり、農産物の大半がグレードAのままであったため、この1回の輸送での経済的価値は2,100ドルをはるかに超えました。更に、食品貿易業者は通常毎週1~2回、約10トンの農産物を輸送している事から、月間の経済利益は次のように計算出来ます:
一度の輸送量 = 10トン
輸送ごとの商品コストの節約 = (10トン / 1.5トン) * $2,100 = $13,986
ロスを除いた輸送ごとの商品コスト = $13,986.00 / (40% - 4.5%) = $39,726.03
販売粗利%(仮)= 20%
グレードA商品の付加価値(仮)= 20%
グレードA商品の割合 = 60%
グレードAの付加価値 = $39,726.03*20%*20%*60% = $5720.54
Cool Innovationによる10トンの輸送あたりの推定価値 = $13,986.00 + $5720.54 = $19,706.54
月4~8回の輸送* = $19,706.54*4 ~ $19,706.54*8 = $78,826.16 ~ $157,652.32
*完売と仮定した場合
効果及び投資収益率は明らかですが、こちらの実証実験は2022年にプロトタイプを使用した結果となっております。数年にわたる開発と改良を経て、現行製品が食品ロス削減、鮮度向上に関する効果は更に改善されております。
Cool Innovationがフィリピンで行った実証実験の結果、収穫後の損失を大幅に削減し、農産物の経済的価値を向上させる大きな可能性が示されました。食品ロスを大幅に削減し、高価値作物の品質を維持することで、より多くの農産物が新鮮な状態で都市に届くことが可能となりました。特に都心から離れた、比較的に貧しい地域の農家にも、今までより高い収入の獲得に役立てられると考えております。
ご質問やご要望
Cool Innovationは、果物や野菜の鮮度を保つための画期的なソリューションを利用、宣伝、研究頂ける協業パートナー、学術機関、政府機関、農業関係者、食品メーカーなどを探しております。
私たちの先進技術は、食品ロスの世界的な問題に取り組むだけでなく、空輸から海上輸送へのシフトを可能にすることで、コストと二酸化炭素排出量を大幅に削減します。
日本、タイ、フィリピンでの成功実績を持ち、信頼性の高いROIを保証するサブスクリプションモデルを採用している当社の技術は、既存の方法と比べて10倍*の鮮度保持を実現します。
是非私たちと共に、生鮮品サプライチェーンの改革、より持続可能な未来作りに貢献させて頂ければ幸いです。
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